第11回関西支部大会
(2012/3/25 DawnCenter(大阪天満橋)
3月25日(日)に、大阪天満橋のドーンセンターにて、2011年度第11回CAJ関西支部大会が開催されました。今回の大会参加者は30名、懇親会への参加も20名あり、お陰様で大変盛会で、実り多い大会となりました。
今回は、「時の流れとコミュニケーション」をテーマとして、「時間」と「歴史」との関連において、コミュニケーションの働きを考えてみるという試みで、ランチブレイクを挟んで2つの特別講演をセットしました。まず、午前の部の特別講演者として、大阪学院大学の西澤真紀子先生をお招きし、ドラッカーの時間管理論を軸とした秘書のコミュニケーションのあり方についてお話を伺いました。先生の貴重な実務経験を通して、理論と秘書の役割が見事に符合している点が指摘され、交渉の裏で展開されているその独特のレトリックを駆使した興味深い事例に、参加者一同大きな感銘を受けました。午後の部の特別講演者は、愛知大学の山田邦明先生で、特に戦国時代という歴史の中で展開されたコミュニケーションのあり方についてお話頂きました。情報伝達のタイムラグが人々の運命や歴史を変える可能性のあるこの時代であっても、使者と書状、口頭伝達と文字による伝達といった要素は、意思や情報を伝える際の現代的問題とも通底しており、詳細な資料によってそれらを検証していく先生のお話は、大変刺激的で興味深いものでした。
これらの特別講演に引き続き、以下の3つの研究発表がありました。1)英語教育においてよく耳にするネイティブスピーカーの優位性について、パイロットスタディーを通して、その妥当性を検討したもの、2)アメリカ文化を教える教材として、膨大な数のハリウッド映画から説得力豊かな映像を抽出し、授業内で活用可能な資料集として編集したものの解説、3)文化によって異なった表現体系をもつ「敬意行動」の根源にある原理を、「動物的・肉体的」「人間的・精神的」を大きな軸として、様々な事例を通して照らし出そうとする試み。各発表後には、フロアーとの活発な議論を通して、それぞれのコミュニケーションに関する様々な問題意識が深められました。
支部大会の最後は、場所をドーンセンター1階のレストランに移して懇親会が開かれました。おいしい料理とお酒を味わいながら、和やかな雰囲気の中、まさに大会の創出した「時の流れ」に乗った有意義で楽しい交流会となりました。
尚、支部大会の時期の移行に伴って、今回同時に支部総会も開催され、2011年度事業及び決算報告、2012年度事業計画及び予算案、2012年度関西支部運営委員案について、それぞれ審議、承認されました。また大坊郁夫先生からご挨拶があり、東京未来大学への異動に伴い、支部顧問の継続はできなくなったが、関西支部会員としてはお残り頂ける旨のお知らせを頂きました。これらの点についての詳細は、後日準備が整い次第、支部大会の写真とともにホームページに掲載予定ですので、そちらをご覧下さい。
今後ともCAJ関西支部の活動への積極的なご参加、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
広報担当 北本晃治
○プログラム
9:45 受付開始
10:00-11:30 特別講演1 西澤真紀子(大阪学院大学)
「時間管理とコミュニケーション」
13:00-13:30 支部総会
13:30-15:00 特別講演2 山田邦明(愛知大学)
「戦国武将のコミュニケーション」
15:30-16:00 研究発表(1)Adam Acar & Ayaka Hashinishi
「Are native English speaking teachers better than non-native English speaking teachers?」
16:00-16:30 研究発表(2)菊川和彦(夙川学院短期大学)
「アメリカ文化教材としてのハリウッド映画」
16:30-17:00 研究発表(3)森口稔(京都外国語大学)
「敬意行動の根源への問いかけ」
17:30-19:00 懇親会(ドーンセンター内レストラン ゆいま~る)
以上
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特別講演1 西澤真紀子 |
特別講演2 山田邦明先生 |
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支部長挨拶 森口稔先生 | 大会会場の様子 |
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研究発表1 Ms.Hashinishi | 研究発表2 菊川和彦先生 |
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研究発表3 森口稔先生 | 懇親会にて |
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懇親会にて |